借金がある場合の財産分与

2015-09-10

夫婦の一方に借金がある場合、財産分与の際に借金をどうするかが問題となります。

 

1 ギャンブル・浪費等による借金の場合

借金の原因がギャンブルや浪費など、夫婦生活を維持するうえでの借金といえない場合には、その借金は個人のものであって財産分与の対象とはなりません。

 

2 夫婦の共同生活のための借金の場合

夫婦の生活費などを借金でまかなっていたり、夫婦で使うものを購入する際にローンを組んだりした場合は、借金も財産分与の際に考慮されることになります。

 

多くの場合は、借金とともにプラスの財産もあるので、総合してどちらが多いかを計算し、プラスの財産が多い場合には、プラスの財産と借金との差額を分けることになります。

 

プラスの財産を考慮しても借金の方が多いという場合は問題になります。
ほとんどの裁判例では、財産分与は、夫婦が離婚時に有している財産を分ける制度であることから、借金の方が多い場合は、分けるべき財産がないので、財産分与はなしとしています。
しかし、ここ10数年の間に、借金も財産分与すべきだという裁判例がいくつか出てきています。
ですから、担当する裁判官によっては借金の負担を命じられる可能性があります。

 

なお、離婚裁判において、夫婦間での借金の負担割合が決められたとしても、それはあくまで夫婦内部の問題で、金融機関との関係では、元の契約通りの責任を負います。
例えば、生活費として夫が金融機関から200万円を借りたとします。その後離婚することになり、離婚裁判で100万円ずつ負担することになりました。この場合でも、夫は金融機関に「自分は100万円しか払わない」とはいえません。夫は金融機関との関係では200万円を支払う義務を負い、元妻に対して「負担分100万円を支払え」といえるに過ぎません。

 

【関連コラム】
男女問題コラム目次

 

Copyright(c) なごみ法律事務所 All Rights Reserved.