インターネットでの法律相談の注意点
最近、インターネット上で無料で弁護士が質問に答えてくれるサイトが増えています。
ごく基本的なことであれば、そのような方法でよいこともありますが、多くの場合は、インターネット上での法律相談で最終的な結論を出すのは危険だと思います。
ですから、私は、ぜひ直接お越しいただいて相談を承りたいと考えております。
どうしてもこのような方法での相談を希望される方は、以下のようなマイナス面があることを十分ご承知の上、ご利用ください。
なお、申し訳ありませんが、当事務所では、責任が持てないのでウェブ相談やメール相談は承っておりません。
1 詳しい事情が分からない
インターネットでの相談で最も困るのが、詳しい事情が分からないということです。
ですから、「原則●●です」と答えることになりますが、質問文に書かれていない事情によっては、全く逆になることもあります。
では、「質問を詳しくすれば良いのでは?」と思うかもしれませんが、インターネット上の質問文の入力には限度がありますし、関係ないことをダラダラと書けば、答えてくれる弁護士が少なくなるでしょう。
じゃあ、個別にメールで問い合わせればいいのかというと、具体的な事実確定までには何往復もかかるので、それに対応してくれる弁護士は少数だと思います。
ですから、インターネットでの相談は、あくまでも「一般的には」という前提がつくと思っていてください。
2 証拠がない
インターネットでの法律相談で困る、もう一つ重大なことは、証拠が確認できないということです。
投稿された質問文を見ると十分主張が通るように思えますが、証拠がない、あるいは、本人が十分な証拠と思っているものが、実は役に立たないということがあります。
3 弁護士が間違っている
インターネット上の相談でときどき見かけるのが、回答する弁護士が間違っているという問題です。
これには2つの種類があり、
①質問文をよく読まず、または、質問文が分かりにくいので誤解してしまって間違えた
②そもそも間違った知識を解答している
というパターンがあります。
②は論外ですが、①は、ときどき見かけますから、注意してください。
4 質問者が誤解している
弁護士の回答自体は正しいけれども、その後の質問者の御礼文を読むと、明らかに誤解しているというものがあります。
専門家である弁護士は、なるべく分かりやすく答えたつもりでも、法律の素人である質問者が誤解することはよくあることです。
5 ネットでは言えない
公の場では言いづらいこともあります。
インターネット上の相談だけであきらめないでください。
監修弁護士紹介
弁護士 本 田 幸 則(登録番号36255)
・2005年 旧司法試験合格
・2007年 弁護士登録
弁護士になってすぐのころは、所属事務所にて、一般的な民事事件はもちろん、行政訴訟や刑事事件、企業法務まで担当しました。
独立後は、身近な問題を取り扱いたいと思い、離婚や相続などに注力しています。
ご相談においては、長期的な視野から依頼者にとって何がベストなのかを考え、交渉から裁判まであらゆる手段を視野に入れてアドバイスいたします。
弁護士 鈴 木 淳(登録番号47284)
・2006年 早稲田大学法学部卒業
・2006年 法務省入省(国家Ⅰ種法律職)
・2011年 明治大学法科大学院修了
・2011年 新司法試験合格
・2012年 弁護士登録
一般民事事件や中小企業法務を中心として、交渉から裁判まで、様々な分野の案件を担当してきました。
この度、なごみ法律事務所の理念に共感し、市民の方の生活に密着した問題や、経営者の日常的に接する問題を重点的に扱いたいと考え、執務することとなりました。
ご依頼者と同じ目線に立ちながら、最善の解決策を共に考えてゆきたいと思います。