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離婚相談を多く受けていると、「離婚した方がいいですか?」という質問を受けることがあります。
私は、『離婚を後押しして欲しいのかな?』と思いつつも、私が相談者の人生の重大な決断をするわけにはいきません。
ですから、「離婚する場合に、どんな権利が認められるかお答えできますが、離婚するかどうかは、ご自身で決めるしかありません」と答えます。
しかし、現実問題として、離婚するかどうか悩んでいるという方も多いのも事実です。
その際には、以下のようなことを考えてみてはいかがでしょうか?
「離婚したいけれどもできない」という言葉を聞くことがあります。
しかし、違います。
あなたが離婚を決断しないだけです!
子供がいるから離婚できない?
相手と離婚しないことが、どのように子供のためになるのでしょうか?
離婚したい理由がDVや暴言、モラハラの場合、相手の言動が、本当に子供のためになるのか考えてみてください。
不仲な両親でもいた方がいいと本気で思っていますか?
お子さんは、「自分のせいで、お母さん(お父さん)は、離婚できずに苦しんでる」と思わないでしょうか?
経済的なことを考えたら離婚できない?
今の豊かな生活を手放したくないだけではないですか?
豊かな生活はできなくなるかもしれませんが、ほとんどの方は、行政サービスなどを利用すれば、生活できないということはないはずです。
仮に、今すぐ離婚は無理だとしても、準備をして1年後なら大丈夫では?
世間体が気になる?
世間は、あなたの今後の人生は保障してくれません。
なにより、多くの人は、他人の離婚をずっと覚えていて非難したりはしません。
本当は、「離婚できない」のではなく、「離婚したくない」のではないですか?
あなたが本気で離婚がしたいのならば、離婚はできます(時間がかかる場合がありますが・・・)。
まずは、そのことを理解してください。
落ち込んでいるときに決断すると間違います。
離婚しようか迷っているときに落ち込むなと言っても無理かもしれません。
しかし、なるべく良い精神状態で決断しましょう。
しっかり寝て、何か食べて、静かなところに行き、深呼吸をして、姿勢を正してください。
そして決断してください。
あなたが離婚したい原因は何でしょうか?
それを紙に書いてください。
そして、次のことに検討してみてください。
① 相手が善意であると仮定する
あなたが離婚しようと思った原因について、相手は善意で行っていたということはありませんか?
相手が善意でした行為でも許せませんか?
② 離婚しない理由を考える
離婚しない理由を考えてみましょう。
離婚する理由と、離婚しない理由は、どちらがあなたにとって重要ですか?
③ 離婚以外の選択肢を考える
あなたの離婚原因は、離婚以外の方法で解消できないでしょうか?
たとえば、嫁姑問題が原因なら、別居したり、交流を少なくしたりすることで解消できないでしょうか?
④ もし友人から相談をうけたらと考える
自分のことは冷静に考えられないものです。
ですから、自分の状況を友人に相談することをイメージしましょう。
次に、自分が、その友人の立場になって答えてみましょう。
あなたは、友人に離婚を勧めますか?
⑤ 第三者に意見を聞いてみる
いくらイメージしても完全に第三者にはなりきれません。
そうならば、実際に第三者に聞いてみましょう。
ご両親、信頼できる友人、カウンセラー、インターネットのコミュニティサイト、何人かに意見を聞いてみましょう。
⑥ 未来の自分を考える
自分自身の1年後、10年後、死ぬ間際のことを考えてみましょう。
幸せな自分が想像できましたか?
そこに、今の結婚相手がいましたか?
⑦ 損切りという発想
サンクコストあるいはコンコルド効果という言葉をご存知ですか?
サンクコストとは、それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで投資がやめられなくなることをいいます。
はたからみると、余計に損害を損害を広げているだけですが、投資している本人は、「ここまでやったんだから、後には引けない」とか、「もう少し我慢すればいい結果になるかも」、「今手を引いて、このあと大きな利益が出たら後悔するぞ」という気持ちになって、やめられないものです。
あなたの「離婚したくない」も、「ここで離婚したら、我慢していた今までの私の人生は何だったの・・・」とか、「もしかすると相手は変わってくれるかもしれない・・・」という気持ちで、離婚を決断できないだけではないですか?
既に発生した損害は取り戻すことはできません。
出来るのは、これ以上損害を大きくしないために、これまでの損害はあきらめて切り捨ててしまうことです。
⑧ 機会損失という考え方
経済学では、Aをしたために、Bをできなかった場合、Bをする機会を逃すという損失があったと考えます。
今の結婚相手と一緒にいることで、何かを失っていませんか?
人間は、後悔するものです。
離婚した後も、離婚しない方が良かったと思うかもしれません。
それで当然です。
後悔するかもしれないけれど、仕方がないと受け入れましょう。
離婚しなかったら、もっと後悔するかもしれないのですから。
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