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弁護士志望者を増やしたい?

昨日弁護士会から送られてきた日弁連委員会ニュース12月号によれば、弁護士会は弁護士志望者を増やす取り組みをしているようで、日本弁護士連合会のホームページにも「弁護士になろう!」というコンテンツを設けているそうです。

なぜか?

弁護士志望者が激減しているからです。

弁護士になるためには、例外はありますが、まずは法科大学院を卒業しないといけません。

この法科大学院志望者ですが、制度ができた平成16年に7万2800人の受験者がいたのは例外として、翌平成17年度は4万1756人となり、ほぼ毎年減少しており、平成27年には1万0370人、平成28年度8274人となっています。

そして、司法試験合格者数は、約2000人ですから、合格率約25%となります。

ちなみに、旧司法試験時代は、平成初期までは合格者数500人程度、最終的に1500人弱になりましたが、合格率はどの年度でも3%前後でした。

つまり、弁護士は、「なりたくない職業」になりつつあり、希望すれば4人に1人はなれる職業となっています。

それは弁護士会としては弁護士の質の維持のために、ある程度競争をしてもらわないと困りますから、宣伝活動をしたいでしょう。

しかし、問題は弁護士の仕事が知られていないことではないと思うのですが・・・

問題は、弁護士になるためのシステムでしょう。

まずは、法科大学院に行くための学費100万円×2~3年分、遠方だと下宿費用も必要となります。

これだけ費用をかけたのに、合格率25%。

さらに、司法試験に合格した後の1年間の司法修習期間中の生活費300万円、過疎地へ行くよう命じられた場合、就職活動のための交通費も必要となります。

そうすると、スムーズに弁護士になれたとしても、その費用は安く見積もっても500万円くらいかかります。

それだけお金をかけて弁護士になっても、合格者を増やしすぎて就職できない弁護士、やむを得ず独立したものの収入が少なすぎて生活できない弁護士がいる状態。

こんなハイリスク、ローリターンな職業になろうという人は少なくて当然です。

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